コラム

認知と養育費

認知した子と養育費

夫婦間以外に子供がおり、一方の配偶者がその子供を認知していることがあります。
たとえば、夫が別の女性との間に子をもうけて認知しているというような場合です。

このような場合、夫は、その子供に対しても扶養義務を負うことになります。
したがって、夫婦間の婚姻費用・養育費の計算においても、認知した子供の生活費を考慮することが必要になります。

様々なケースがあるため、以下ではそれぞれについて検討します。
なお、以下では夫が妻に対して養育費や婚姻費用を支払うが、夫に認知した婚外子がいるということを前提に考えます。

夫が認知した子と同居せず養育費も支払っていない場合

この場合には、妻や妻との子に対する婚姻費用・養育費が減額されることはありません。

夫が認知した子と同居しないが養育費を支払っている場合

この場合にも、妻や妻との子に対する婚姻費用・養育費が減額されることはないと考えられています。
ただし、認知した子に対する養育費が適正な額であれば、その養育費負担額を夫の基礎収入から控除して、妻や子への婚姻費用・養育費を計算するという考え方もあります。

夫が認知した子を養育している場合

養育費の場合(離婚後)と婚姻費用の場合とに分けて検討します。

養育費の場合

離婚後において、夫が認知した子を養育し、夫婦間の子は妻が養育しているという場合には、認知した子の生活費指数を修正したうえで、養育費を算出します。

認知した子の生活費指数は、夫と不倫相手の基礎収入とで按分して計算します。
具体的な計算方法は、以下のとおりです。

認知した子の生活費指数=55または90×夫の収入/(夫の収入+不倫相手の収入)
※15歳未満の子の場合には55とし、15歳以上の場合には90とします。

そして、夫婦間の子の生活費を算出したうえ、その中で夫が分担する額を乗じる形で、夫の分担額を計算します。

夫の分担額=夫の収入×夫婦間の子の生活費指数/(100+夫婦間の子の生活費指数+認知した子の生活費指数)×夫の収入/(夫の収入+妻の収入)

具体例

【ケース】
夫の収入が400万円、妻の収入が100万円、不倫相手の収入が200万円、夫婦間に15歳未満の子が1人、認知した子(15歳未満)が1人いる場合

【考え方】
認知した子の生活費指数=55×400万/(400万+200万)=37

夫の分担額=400万×55/(100+55+37)×400万/(400万+100万)=92万(年額)

となります。

婚姻費用の場合

離婚前において、夫が認知した子を養育し、夫婦間の子は妻が養育している場合、認知した子の生活費指数を修正したうえで、婚姻費用を算出します。

認知した子の生活費指数は、夫と不倫相手の基礎収入とで按分して計算します。
具体的な計算方法は、以下のとおりです。

認知した子の生活費指数=55または90×夫の基礎収入/(夫の収入+不倫相手の収入)
※15歳未満の子の場合には55とし、15歳以上の場合には90とします。

そして、妻及び夫婦間の子の生活費を算出します。

妻世帯に割り振られる婚姻費用=夫の収入×(100+夫婦間の子の生活費指数)/(100+夫婦間の子の生活費指数+100+認知した子の生活費指数)+妻の収入×(100+夫婦間の子の生活費指数)/(100+夫婦間の子の生活費指数+100)

そのうえで、夫が分担する額を乗じる形で、夫の分担額を計算します。

夫の分担額=妻世帯に割り振られる婚姻費用-夫の収入

具体例

【ケース】
夫の収入が400万円、妻の収入が100万円、不倫相手の収入が200万円、夫婦間に15歳未満の子が1人、認知した子(15歳未満)が1人いる場合

【考え方】
認知した子の生活費指数=55×400万/(400万+200万)=37

妻世帯に割り振られる婚姻費用=400万×(100+55)/(100+55+100+37)+100万×(100+55)/(100+55+100)=272万

夫の分担額=272万-100万=172万(年額)

となります。

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